うちわのこと



Sexy Zoneのライブに初めて行ったとき、嵐のライブにしか行ったことがなかったわたしは見たことのないうちわを見ました。
いわゆるカンペというやつです。
うちわに紙を何枚もリングでくくりつけて「○○して」というリクエストや質問を、いくつも用意したものです。
初めて見たとき、ずいぶん強欲な人たちだなあと思うと同時に、そんなにあっても応えてくれないでしょ、と思いました。
わたしも、うちわを持っていましたし、名前の裏側は「投げchuして」でしたけど、それは形だけというか、してくれたら嬉しいけどしてくれないだろうと思っていました。

アリーナ席で、周りがみんなJr.担だったのには驚きました。
そしてその日、わたしの「投げchuして」うちわに反応をくれたJr.はたしか6人くらいいました。そんなにかまってもらえてわたしは正直、嬉しかったです。(Sexy Zoneのメンバーは誰もくれませんでした) Jr.の子たちの、うちわを見つけてさばく能力はもはや職人技です。
これが今、問題視されていますね。
視野が狭くなっている、会場全体を見渡して盛り上げなさいと。

今のJr.の子たちが、ファンサうちわに神対応をするのは、どうしてなのでしょうか。
昔からJr.はそうだったんでしょうか…わたしはそんなに昔からジャニーズを見ているわけではないのでわからないのですが、昔のジャニーズって、チャラくてとんがってて、ファンに対してもてめーらなんかに興味ねーんだよって態度丸出しな人たちもいたイメージです。(Jr.時代のKis-My-Ft2とかKAT-TUNとか…今のJr.にはあそこまでぎらついた集団いないですもんね…)
そのような人たちはパフォーマンスに魅了されたファンが自分たちについてくることをわかっていたのだと思います。(かっこいい…)
でも、今の子たちは、ファンを相手にしなかったり突き放したり、そんなことをしたら自分を応援してくれなくなってしまうのでは、と思ってしまうのではないでしょうか。

わたしは、ファンに媚びるのが、今どきの中高生の男の子の姿なのかなと思っています。
ファンサでしかファンをつけることできない実力のない子たち、というふうには思っていません。そういう時代なんだと思います。
チャラいのは好感度に繋がりにくい時代だし、好感度に繋がることをみんなが実践する時代です。
若いアイドルがファンに媚びるのは自然のなりゆきなのかもしれないと思うのです。

実際、「干される」とかいう(なんとも自意識過剰な)表現があったり、「神対応」「塩対応」と評価される立場に置かれる今のアイドルは、ファンの人たちをいかに大切にするかを考えてわかりやすくファンサで伝え、また、ライバルたちのファンを直接的に奪い取るにはファンサが有効だと考えてしまうのでしょう。


カンペが増えてJr.がこうなったのか、Jr.がファンサのプロになってカンペが増えるのか、鶏が先か卵が先かって話になっちゃうと思うのですが、
ファンサを求めてライブに行くファンが多いのは確かなので、うちわ禁止のお約束に不満を感じている方も多いようですね。わたしも気持ちはわかりますが(だってファンサもらえたらやっぱり嬉しいもん!)でもそこにしか楽しみを見出せないのはもったいないような気がします。自分が好きなアイドルの価値は、自分を見てくれることにだけあるわけではないはずです。

今のように、Jr.がうちわばかり見て職人技を繰り出しているだけでは、ジャニーズの世界観はなくなってしまうんじゃないかって思います。ファンや大人に媚びることは売れるために大事なことかもしれないけど、それだけじゃなくて、パフォーマンスで魅了されたらそれだけでもファンはついてくるっていうことをわかってほしい…ファンとしてもそういうファンでありたいなあと思いますね…


なんだか偉そうになってしまいました…多くのJr.の子たちやJr.担よりは少し年上、でもまだ大人とは言い切れない、そんな層のひとりとしての意見だと思って読み流していただければと思います